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シネマコリアの代表が、韓国映画と格闘する日々をつづります


by seochon
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マイ・ホワイト・ココ麺

 昨日は映画の見納めでした。

 栄えある2011年のトリをつとめたのは・・・

 『マイ・ブラック・ミニドレス』

 チラシなどでは“韓国版『セックス・アンド・ザ・シティ』”という惹句が踊っていましたが、監督的には“大卒版『子猫をお願い』”を作りたかったのかな?という感じの作品でした。

 個人的にツボだったのが、主人公たちが演劇映画科卒という設定。韓国には大学に演劇映画科が数多くあるのですが、映画ブームの波に乗って各大学ともどんどん増設。そんなに演劇映画科を作っても就職先ないよ、と数年前から指摘されていました。韓国の映画会社のスタッフと話をしていても意外と演劇映画科卒は少なく、

「演劇映画科の人たちってどういうところで働いてるの?」

「さあ、プーじゃない?」

(一同爆笑)

という会話を経験したことも。劇中、四人の主人公のうち、ひとりは放送作家の卵、ひとりは家庭教師をしながらオーディションを受けまくる毎日、ひとりは留学目指して塾通い、そして最後のひとりが偶然スターの座をつかみ・・・という設定なのですが、どの程度、実態を反映した設定なのか、ちょっと気になるところです。


 終映後、近くの韓国雑貨屋を通りがかったら、今年韓国で大ヒットした“白いスープのラーメン”を売っていたので、モノは試しと買ってみました。

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 左が「ココ麺」、右が「長崎ちゃんぽん」です。まずは「ココ麺」を食してみました。

 日本人は、白いスープというと豚骨をイメージしますが、実は辛いという情報を事前に得てましたので、辛さを抑えるために、その辺の野菜をどかっと入れて、最後に卵を落とします。「辛ラーメン」だったらプロセスチーズを入れて更に味をマイルドにするというB級グルメ技があるのですが、白いスープにチーズもなかろうということで今回はやりませんでした。

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 できあがり。男の料理ですねえ。^^; お行儀悪く、鍋から直接いただきます。こんなところもコリアン・スタイル。

 味はピリ辛の塩ラーメンといった感じでしょうか。今回はスパムを入れましたが、鶏スープなので、鶏肉のほうがウマイかも。

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 体に悪い・・・と思いながらも最後の一滴までおいしくいただきました。

 ジャージャー麺と並んで、韓国映画に最もよく出てくる料理である即席ラーメン。来年あたりスープの色が赤から白に変わっているかも知れませんね。
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by seochon | 2011-12-28 22:25
 毎年3月に開催されている大阪アジアン映画祭(OAFF)。第7回となる2012年は3月9日(金)~18日(日)の10日間にわたって開催されますが、はやくもオープニング作品が発表されました。日韓の映画人が結集して作り上げた『道 ~白磁の人~』です。


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(C)2012『道 ~白磁の人~』フィルムパートナーズ


 作品内容については、横着して(^^;映画祭リリース文をそのまま転載させていただきますね。こんな作品です。

 『道 ~白磁の人~』は、KOFIC(韓国映画振興委員会)の支援を受ける史上初の外国映画として、本格的な日韓共同の制作体制により生まれた壮大なスケールのエンターテインメント作品です。高橋伴明監督のもと、そのスタッフの9割は韓国の映画人というかつてない共同制作で生まれた話題のヒューマンドラマ。さらに本作が画期的なことは、100年前の実在の日本人の生涯を軸に据え、これまでタブー視され映像化されることのなかった日本統治時代の朝鮮半島を真っ向から描いていることです。主人公の浅川巧は、23歳のときに朝鮮半島に渡り、白磁に代表される朝鮮工芸の美しさを伝え守り、民族の壁を超えて朝鮮の人々と深い友情を育みます。浅川巧役に吉沢悠、その親友・李青林役にペ・スビンが扮し、日韓の民族対立と秘められた友情をテーマにした熱いドラマを展開します。

 なお、オープニング上映会場はいつものABCホールではなく、大阪駅前の梅田ブルク7とのことです。『道 ~白磁の人~』の配給はティ・ジョイですので、その系列のシネコンでのオープニング上映が実現したということなのでしょう。

 大阪アジアン映画祭は、元は2005年に開催された「韓国エンタテインメント映画祭」です。翌年から「大阪アジアン映画祭」と改称され、上映作品が韓国映画からアジア映画に拡大されましたが、しばらくは配給付き作品の大阪プレミア上映をするだけの、よくある地方のアジア映画祭でした。転機となったのは2009年に暉峻創三氏をプログラミングディレクターに迎えたこと。以後、未配給作品に字幕を付けての日本初上映、コンペ部門の創設、ワークショップ・映画講座などの開催と、名乗ってはいなくても「国際映画祭」にふさわしい映画祭として急成長しています。

 暉峻時代になってからの新キャッチフレーズは「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」。未公開の優れたアジア映画を大阪発で紹介し、劇場公開に結びつける、そしてゲストとして来日した映画人が交流し、そこから新しい作品が生まれ、そういった大阪発の映画がアジア全域へと羽ばたいていくことを狙いとしています。前者については既にいくつかの作品が大阪アジアン映画祭での上映後に劇場公開されていますし(ex.『一万年愛してる』)、後者については今年の映画祭でゲストとして来阪した『遭遇』のイム・テヒョン監督、同主演男優ミン・ジュノ、『マジック&ロス』のプロデューサー兼女優である杉野希妃が、まさしく偶然“遭遇”し、出会ったその日に『大阪のうさぎたち』という一本の映画を撮りあげてしまうという奇跡的な出来事が起こりました。また、大阪アジアン映画祭は来年から、西のぴあフィルムフェスティバル(PFF)とも評される自主映画作家の登竜門「シネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)」を統合。人材育成と日本&アジアの作家の交流にもより一層力を入れていくようです。ちなみに、CO2出身で『マジック&ロス』の監督でもあるリム・カーワイの“つぶやき”によると、今年のCO2助成作品にはキム・コッピが出演するとか。

 長々と映画祭の紹介を書いてきましたが、“映画祭”という空間を演出することによって、アジア映画を日本に紹介し、アジアの映画人と日本の映画人の交流を促進し、汎アジアな映画の製作を推進し、もって大阪(といいつつ実はアジア全域)の映像文化の発展に寄与しようとしている大阪アジアン映画祭のオープニング作品として『道 ~白磁の人~』が選定されたのは極めて妥当なことと言えるでしょう。


『道 ~白磁の人~』
 2012年/日本映画/2時間(予定)
 監督:高橋伴明 原作:江宮隆之 脚本:林民夫
 出演:吉沢悠、ペ・スビン、酒井若菜、石垣佑磨、塩谷瞬、黒川智花、近野成美、チョン・ダヌ、チョン・スジ、市川亀治郎、堀部圭亮、田中要次、大杉漣、手塚理美
 http://hakujinohito.com/

第7回大阪アジアン映画祭(OAFF2012)
 2012/3/9(金)~3/18(日)
 http://www.oaff.jp/

シネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)
 2012/3/10(土)~3/11(日)
 http://co2ex.org/
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by seochon | 2011-12-27 03:05
 名古屋に常設スクリーン付きのカフェ「シアターカフェ」が来春、オープンします。

 名古屋にはミニシアターはたくさんあるのですが、東京でいえばアップリンク・ファクトリーのような、いわゆるビデオ・シアターがありませんでした。結果、自主製作映画や短編映画を気軽に見られるスペースがなく、また、東京・大阪でも映画館にはかからないけれどビデオ・シアターで企画される特集上映やプチ興行作品などが名古屋では紹介されないという状況が続いていました。

 そこで立ち上がったのが女性二人。あいち国際女性映画祭や名古屋のミニシアターのスタッフとして映画の仕事をされてきた江尻さんと、短編アニメーションの自主上映会を長年手がけてきたアニメーション・テープスの林さんです。お二人とも長らくメジャー作品とは対極にある“小さな”作品を紹介し続ける中で、「いつか自分のミニシアターを持ちたい」と思い、かつ「自主上映のための常設スクリーンの必要性」を痛感し、今回「シアターカフェ」のオープンという決断に至ったようです。その背景として、最近、名古屋の若手作家による自主製作が実写・アニメの双方で活発化していること、そして、そういった自主製作作品を上映する映画祭(ex.円頓寺映画祭)が生まれてきたこともあるのかも知れません。

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シアターカフェHPのスクリーンショット


 まずは来春のオープンに先立って、今週末プレイベントが開かれます。

■シアターカフェ プレイベント:01 シアターカフェとのエンタウンター
 日時 12月10日(土) 14:00~17:30
 料金 500円(1ドリンク付)
 会場 パルル@新栄
 内容 お茶の時間、ごあいさつ、映画『エンカウンターズ』上映(監督来場)
     来場者参加企画「わたしのこの1本」
 http://animationtapes.sakura.ne.jp/theater/news.html

 「シアターカフェ」については、若手クリエイターが集まりやすい街「大須」近辺での開店を予定しているということ以外には、具体的なことはまだ確定していないようです。主催のお二人としては「シアターカフェ」のコンセプトや理念をイベントを通じて広く知っていただくと同時に「観客のニーズやリクエストを踏まえて、開店の参考にしたい」という意図もあって、このプレイベントを開かれるようです。ミニシアターに足繁く通っている方、自主製作をされている方、自主上映会を開いている方など、イベントに参加されてリクエストされると、それが開店時に反映されるかも知れませんよ。

 ちなみに、シネマコリア的には、名古屋にはなかなか来ない山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映された韓国ドキュメンタリー作品なんかが、「シアターカフェ」ができると上映されやすくなるかなあと期待しています。とはいっても、他団体が上映してくれるとは限らないので、自分たちで企画・主催することになるのでしょうけれど。(^^


■シアターカフェ紹介記事
 「来春オープンの「シアターカフェ」でプレイベント-映画に関わる女性2人が出店」
 『サカエ経済新聞』2011年12月7日
 http://sakae.keizai.biz/headline/1671/
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by seochon | 2011-12-08 03:13
 11月26日(土)に日帰りで、京都ヒストリカ国際映画祭に行ってきました。名古屋から京都は時間をコントロールすれば、ドア・ツー・ドアでも2時間強程度で到着可能。また、新幹線を使っても往復交通費が1万円程度と、東京に比べて時間的にもコスト的にも近く、ふらっと行ける身近な街というイメージがあります。小学生の時から旅行といえば京都でしたので、心理的距離感が近いというのもありますね。

 映画祭のスクリーニング会場は、京都文化博物館、東映太秦映画村近くにある東映京都撮影所、松竹撮影所の三ヶ所。お目当ての『バトルフィールド・ヒーローズ - 平壌城』『ブレイズ・オブ・ブラッド - 雲を抜けた月のように』の上映&シンポジウムはすべて東映京都撮影所で行われました。

 JR京都駅で、嵯峨野線(山陰本線)に乗り換えて5つめの駅が太秦駅です。意外とこぢんまりとした駅舎でした。

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 有名な東映太秦映画村は、一つ手前の花園駅から太秦駅の間に位置しています。正門は花園駅側にあり、太秦駅側からは裏門(撮影所口)から映画村に入る感じになります。

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 太秦駅から5分程歩くと、会場の東映京都撮影所に到着。こちらが東映京都撮影所に入ったところ。映画村の裏門(撮影所口)は、このすぐ右側にあります。映画祭の受付はテントにて。立命館大学の学生さんがボランティアでテキパキ働いてらっしゃいました。

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 この映画祭は、東映、松竹、京都府、京都文化博物館、そして立命館大学が共同主催しています。行政と産学が一体となって時代劇を盛り上げようと2年前から始まりましたが、今年から時代劇コスプレイヤーに人気の「太秦戦国祭り@映画村」と同時期に開催。また、映画の上映だけでなく、国内外から若手映像作家を招待し、京都撮影所のプロと一緒に時代劇の製作過程を学んでもらう「京都映画若手才能育成ラボ」、京都で製作することを条件とした企画コンペ「京都映画・映像企画市」といった若手支援・教育系のイベントも実施されており、既に一定の成果を上げているようです。

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 受付テントからスタジオ方面を見たところ。撮影所内に入れるなんて、なかなかないことで、ちょっとコーフンです。

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 上映会場は、こちらの東映社屋内にある試写室です。「京都の映画製作者に世界の歴史映画を学んでもらう」という企画意図もあって撮影所内の試写室で開催しているそうですが、一般の観客にとっては普段入れない撮影所や映画会社内を闊歩できるという珍しい特典付きの映画祭になっています。

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 宣伝部や企画室を左右に見ながら廊下を歩き、階段を上がると試写室がありました(写真の右奥が会場の扉)。座席数は160席ほど。建物自体が古いので、最新のシネコンの設備とは比較できませんが、スクリーンはまずまず大きく、昔の映画館のレトロな雰囲気が残っているので、好きな人は好きな上映環境と思います。

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 到着後、ほどなくして開演。まずは『バトルフィールド・ヒーローズ - 平壌城』の上映です。上映前にゲストの舞台挨拶。ケータイで撮ったので小さくて誰が誰やら分かりませんが、左から脚本&プロデュース担当のオ・スンヒョン氏、同チョ・チョリョン氏、イ・ジュニク監督、そして通訳の方です。フラッシュがないせいか、服が紫がかって写ってますが、補正の技術もないので、ご容赦くださいませ。イ・ジュニク監督の登場に、おっかけファン(?)の皆さんから黄色い声援があがってました。

 ちょっとここで、上映について一言。

 今回、『バトルフィールド・ヒーローズ - 平壌城』はブルーレイでの上映でした。シネコンが次々とデジタル・シネマ化されていて、新作についてはもう35mmフィルムは作られていないケースもあると思われます。ですので、デジタル・シネマの設備がない公共のホールを使って開催される映画祭では、コスト面諸々考えるとブルーレイでの上映が妥当で、それはいいのですが、問題は字幕の入れ方。『平壌城』はシネスコ(2.35:1)の作品なのですが、スタンダード(4:3)の画面の上半分に映像を入れて、下半分の黒味の箇所に英語字幕と日本語字幕が入っていました。これをそのままスタンダードのスクリーンにプロジェクター投影しているので、映像の面積はスタンダードのそのまた半分とめちゃくちゃ小さい。やたら字幕ばかりが目立って映像が小さい、という異様な上映となっていました。こんな感じです。

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 韓国から届いた英語字幕入りの素材自体、映像の外側に字幕が入っていたとのことで、致し方ない面もあるかと思いますが、是非とも字幕は映像の中に入れていただいて、シネスコはシネスコ本来のサイズで鑑賞させていただきたいものです。実は、字幕が映像の外側に入っているため、本来のサイズで上映されないケースは最近、ちょくちょく目にします。コリアン・シネマウィーク2011の『テンジャン(味噌)』もそうでしたし、先日、映画館で見た劇場公開作品『ホワイト』もそうでした。ひょっとしたら黒味の部分に字幕を付けた方が読みやすいという配慮かも知れませんが、小さな画面で上下に黒味が付いた状態で上映が始まると、本当にがっかりします。繰り返しになりますが、「字幕は映像の中に、上映は本来のサイズで」を配給・映画祭の皆様にはお願いしたいと思います。

(つづく)


第3回京都ヒストリカ国際映画祭
http://historica-kyoto.com/
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by seochon | 2011-12-07 04:29