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シネマコリアの代表が、韓国映画と格闘する日々をつづります


by seochon
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行く年来る年

 ソウル大学の修士課程の学生さんからメールをもらう。

 毎年この時期は、卒論・修論のかけこみで結構日韓の学生さんから問い合わせを受けたりしている。一番多いのは「日本における韓国映画の興行成績を教えて」というもの。ただ、国の公式統計で公開全作品の観客動員数を公表している韓国とは違って、日本には全作品の成績リストはないので、あまり力になれないことが多い。が、今回はちょっと違った。

 くだんの学生さん、修論で「韓日の放送コンテンツの海外進出戦略を比較」されているそうで、映画についてもご意見伺いたいとのこと。質問項目はこんな感じ。

1.韓国の放送コンテンツと比べた場合、韓国映画が日本で人気があった理由は?
2.韓国の映画がもっている強みは?
3.最近韓国のドラマ&映画などのコンテンツの人気が下がってきている。一部では韓流ブームは終わったとまで言われているが、これについてどう思うか? また、これから改善すべき点は?

 皆さんでしたら、どう答えますか?(^^

 この手の聞き取り調査に回答する場合、注意しないといけないのは、こちらは個人的な意見のつもりでも、先方は日本を代表する意見として取る可能性がある、ということ。なので、感覚的な話しは書けない。「ブームが終わったか、終わってないか」についてもまずは客観的な数字が必要、ということで、日本における韓国映画封切り本数なぞ、調べてみました。

日本における韓国映画封切り本数(韓国映画、合作、合計)
 年 韓 合 計
1981 0 0 0
1982 0 0 0
1983 0 0 0
1984 0 0 0
1985 0 0 0
1986 0 0 0
1987 0 0 0
1988 5 0 5
1989 0 0 0
1990 6 0 6
1991 8 0 8
1992 4 0 4
1993 5 0 5
1994 6 0 6
1995 1 0 1
1996 1 0 1
1997 8 0 8
1998 1 0 1
1999 2 0 2
2000 14 0 14
2001 11 2 13
2002 10 2 12
2003 14 1 15
2004 29 4 33
2005 61 3 64
2006 54 2 56
2007 45 4 49

 2006年までは外国映画輸入配給協会の公表データによります。2007年の数字はソチョン調べ。何を持って劇場公開と呼ぶか、何を持って合作と呼ぶかによって数字は微妙に変わってくるのですが、まあ大はずれはしてないはずです。数字は、左から韓国映画、合作、合計。劇場公開された作品のみです。映画祭上映は含みません。ただし、韓流シネマフェスティバルは名前はフェスティバルでも実質は複数作品のワンセット劇場公開なので、数字に含まれています。

 こうしてみると、ピークの2005年から漸減している様子がよく分かりますね。今年は、韓国アートフィルムショーケースとか、キム・ギドクマンダラとか、(韓流シネフェスとは別の)シネマート限定公開映画とか、劇場公開とはイマイチ呼びにくい感じの作品が多かったので、そして全国一斉拡大公開が純然たる韓国映画ではなかったので、実感としてはもっともっと公開本数が減ったような印象があることでしょう。

 さて来年はどうでしょうか? つい先日、韓流シネマ・フェスティバル2008春の開催決定が報じられましたが、ここでの上映作品数が14本。「春」があるということはおそらく「秋」があるわけで(それとも春夏秋冬?!^^;)、年間トータルで韓フェス公開30本弱。アートフィルムショーケースで4本。通常の劇場公開が10~20本で、合計40~50本程度かなあ。韓フェス依存度が非常に高くなるのが気になりますが。。。

 ちなみに、外国映画の公開本数トップは言うまでもなくアメリカ。2位=韓国、3位=フランスという順位は、2004年から2006年まで不動です。

 これらの数字を勘案して「韓国映画ブームについてあなたはどう思いますか?」

1)ブームは継続している。
2)ブームではなく、既に定番ジャンルとして定着した。
3)公開本数だけではなく公開規模・ヒットの有無なども考慮すると、ブームは完全に去った。

というアンケート調査をしたら、今回の質問メールに対しても、ちょっと面白い回答ができたかも、などと思った年末でした。

 皆様、良いお年を。
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by seochon | 2007-12-31 04:17

ギドクだジョー

 『パビリオン山椒魚』で共演したオダギリジョーと香椎由宇が結婚を発表。なんでも、オダジョー、来年からは海外の仕事が多くて日本にいることがあまりないので、彼女を安心させる意味で、このタイミングで発表したとか。

 年明けすぐの海外の仕事って、キム・ギドクの新作『非夢』の撮影ですよね? ってことは、ギドクはオダジョーにとってキューピット役、とまでいうと言い過ぎかも知れないけれど、とにかくトリガーを引くきっかけくらいにはなってますね、きっと。

 どんな撮影現場なんだろう? 韓国の熱血オダジョー・ペンが大挙して押し寄せるんだろうか? 興味津々。。。と思っていたら、秋にソウルに取材旅行に行ったとき、通訳をお願いした人が製作スタッフとして『非夢』に参加するとの情報が! こりゃまた後日、うひゃひゃでおほほなお話しが聞けるかなーと、ちょっぴりスケベ心を抱いたのでした。(^^;
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by seochon | 2007-12-28 04:02

めがねハングル

 韓国映画ショーケース2007、日曜一日だけでも参加しようか?と思ってたんですが、仕事が終わらず断念。

 悔しかったので(?)、韓国映画関連書籍の翻訳を始めました。いえ、出版しようなんて大それた事は考えてないです。語学の勉強に一冊訳してしまおうと。昔、大学受験で浪人したときも、関心のあるテーマの英書をまるごと翻訳したのが、かなーり効果的だった記憶がありまして。

 何を訳し始めたかはピミル。うふふ。


 それはそうと、11/29から韓国公開が始まった『めがね』。これ(「シネ21」の該当ページにリンク)が韓国版のポスターです。

 ハングルの使い方がうまいね。心の中で、ぷぷぷと笑いましたとさ。

 メルシー体操~~~(笑)
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by seochon | 2007-12-09 22:10
 予定通り、12/15(土)全国の書店で発売予定です~

 昨年出版された『韓国シネマコレクション 1995-2006』に2006年後半~2007年11月初旬までのデータ+その他もろもろを追加のうえ、加筆&修正&再構成したものです。なので、タイトルは『韓国シネマコレクション2008』ですが、内容は『韓国シネマコレクション 1995-2007』ということになります。ダウンサイジングしまして、持ち運びに便利なA5版になりました。その分(?)ちょっとだけお安くなってます。

 すでに amazon.co.jp などで予約可能です。

 既報のとおり表紙はユ・ジテですので、書店でお求めの場合は、彼の顔を探してくださいませ~
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by seochon | 2007-12-04 15:58

新名所誕生

 コミュニティシネマ支援センターから定期刊行物その他がごそっと郵送されてくる。

 目を引いたのは、この冬、各地に新しいコミュニティシネマが開館する、というニュース。中でも「こりゃすごいな」と、うなってしまったのが、川崎アートセンターにある「アルテリオ映像館」。

 資料によると、(1)KAWASAKIしんゆり映画祭のスタッフが川崎市と長い歳月をかけて交渉し、ついに開館にこぎ着けた公営の映画館であり、(2)サイレントムービーも上映可能な35mm映写機、デジタルシネマ用プロジェクター、バリアフリー上映可能な設備などを備え、編集・録音室なども別途完備し、(3)毎日4回上映され、(4)ロビーには川崎にある日本映画学校の創設者、故・今村昌平監督がカンヌで授賞した2つのパルムドール・トロフィーを展示している、とのこと。

 で、KAWASAKIしんゆり映画祭プレゼンツによる「オープング特別企画」の上映ラインナップがこれ。セレクションもいいけど、ゲストがすごい。仮にこの調子で365日運営されるのだとすると(それはさすがにないか?)、ミドルクラスの地方映画祭が毎日開催されている感じ。ちなみに、韓国映画は、私も大好きな『ウェディング・キャンペーン』が、12/7(金)13:30と12/16(日)13:00に上映され、12/7には佐藤忠男さんが、12/16には佐藤さんに加えてファン・ビョングク監督も登壇される。

 (1)大都市と地域における上映環境の格差の拡大
 (2)シネマコンプレックスの進出に伴う中央市街地の既存映画館の相次ぐ閉館
 (3)上映作品における多様性の欠如
 ※ コミュニティシネマ支援センター「コミュニティシネマ前史」より

といった映画にまつわる近年の問題を解消するために、公共的な上映活動と、そういった活動に対する公的な支援が提唱され、「コミュニティシネマ宣言」がされたのが2003年のこと。当時は、「名古屋にはスコーレ&テークがあるからだいじょうV^^」とか漠然と思っていたけれど、4年経って状況が随分と変わってきた。名古屋でも上映されない作品がぼちぼち出てきたし、上映されてもものすごい短期間で見たい映画が全然見られない。。。

 「カール・ドライヤー&フレデリック・ワイズマン」は、今月、愛知芸術文化センターのアート・フィルム・フェスでやっと上映されるけれど、機会があったら見たいねえと思っている「ヤスミン・アハマドとマレーシア映画新潮」と「アラブ映画祭」は、今のところ全く来る気配がない。

 シネマコリア名古屋会場でもある、愛知芸術文化センターのアートスペースが一歩進んで定期上映スペースになってくれるといいのだけれど。。。問題はどこから予算を出してもらうか、ということにつきますか。
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by seochon | 2007-12-02 03:06