シネマコリアの代表が、韓国映画と格闘する日々をつづります


by seochon
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2007年 05月 16日 ( 2 )

あ、市山さんだ

 韓国の映画週刊誌『シネ21』のサイトをチェック。とある記事が目にとまる。

 先頭の写真、一番左が、キム・ギドクが唯一信頼する映画評論家チョン・ソンイルで、以下、映画アカデミー院長のパク・キヨン、シンガポール国際映画祭のフィリップ・チア、東京フィルメックスのプログラマー市山尚三さん、香港国際映画祭のLi Cheuk-Toと続く。

 記事は、今年から始まる映画祭、シネマ・デジタル・ソウル2007(7/20-27@CGV狎鴎亭)の記者会見の模様。「新しい作家、新しい映画、新しい文化の探求のため」、デジタル・シネマをフィーチャーするこの映画祭をスタート。門戸は世界に開かれていて、アジアの主要映画祭のスタッフをプログラミング・コンサルタントに指定。彼らから推薦を受けた世界各国の作品から招待作品を選定するという。市山さんもコンサルタントの一人に選ばれ、会見に出席されているわけだ。

 行ったことはないのだけれど、伝え聞くところによると、シンガポール国際映画祭では中東、インド、東南アジアなどの幅広い作品がラインナップされているという。ということは、東南アジアから中東にかけてはシンガポール国際映画祭が、中国語圏は香港国際映画祭が、そして日本は東京フィルメックスがカバー。地元韓国も含めて、全アジアエリアから新人作家を発掘しようというのが狙いか。。。

 記者との一問一答でチョン・ソンイルは、まずはソウルで開催するが、デジタル技術を駆使して、将来的に香港・東京・台湾・マニラなどでも開催するような形に成長できれば、という趣旨の発言をしている。発想が自由で大きいなあ。日本国内でちまちまやっている自分がイヤになる。(^^; アニョアニョ、出来ることを確実にやっていくのも大事ですー、とは思うものの、何かこう奇抜なこともやってみたいなあ。。。あはは。


 ところで、市山さんと言えば、初期の釜山国際映画祭で、「韓国インディーズ作家の夕べ」とでも題されたパーティに出席されているのをお見かけしたことがある。1998年とか2000年とか、それくらいの時期。当時、日本でも韓国映画が注目を浴び始めていたけれど、さすがに韓国のインディーズ・パーティに来る日本人なんていやしないだろう、と思っていたら、お二人いらした。一人が市山さん、もう一人が福岡アジア映画祭のディレクター前田さん。

 やっぱりちゃんとした人は、見るべきものを見、来るべき所に来ているなあと驚嘆したことを覚えている。

 ちなみに、市山さんはその後フィルメックスでリュ・スンワンの『ダイ・バッド ~死ぬか、もしくは悪(ワル)になるか~』、ソン・ジェゴンの『見すぎた男』などのインディーズ作品を紹介。ソン・ジェゴンは昨年『甘く、殺伐とした恋人』で商業映画デビューした。前田さんは、福岡でイ・ソックンの短編『全人類に平和を』と彼のデビュー作『放課後の屋上』を紹介している。
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by seochon | 2007-05-16 02:13

はんぐる・まる

 公開中の『初雪の恋 ヴァージン・スノー』を見る。

 昨年から、言葉の通じない日韓男女が登場する作品を何本か見ている。コミュニケーションの取り方がそれぞれ違って面白い。

『初雪の恋 ヴァージン・スノー』
 男=韓国、女=日本
 ブロークンイングリッシュ→お互いの言語を学び始める→韓国語のウェイトが大きくなる。

『素敵な夜、ボクにください』
 男=韓国、女=日本
 主人公の友人に、両国語を解する男女がいてサポート。そのサブキャラも結ばれる。

『あなたを忘れない』
 男=韓国、女=日本
 原則日本語。

『まぶしい一日』第3話『空港男女』
 男=日本、女=韓国
 通じないはずなのに、自国語で話し、なんとなく通じている。


 こうやってみると『空港男女』は、かなりチャレンジングというか、特殊な映画であるなあと感じる。

 伝統的に日韓男女ものは、南男北女ならぬ、韓男日女なのだけれど『空港男女』だけ逆パターン。まさか日男韓女は『空港男女』だけ、ということはないと思うけど、他の作品を挙げろといわれると、ぱっと思いつかない。

 通じ合うはずがないのに、母語でしゃべり倒すというのも相当ムチャな話しだけど、空港での一夜という設定がうまい。これくらいならあり得るかも、と思える。長尺の映画だと恐らく持たないけれど、中編であるため飽きることなく見られる。

 他の作品は恋愛として成就してしまうけれど、『空港男女』は恋愛感情一歩手前。そういう対象として相手を見ているかどうかもはなはだ怪しい。未完なだけに観客が色々と想像する余地がある。お話しとして THE END ではなくて、まだ続きがあるような感じ。どのような物語を続けるかは観客にゆだねられている。時間的にも空間的にも広がりがある。そこに未来の日韓関係を見てもいい。



 ところで、『初雪の恋 ヴァージン・スノー』。宮崎あおいが見事なまでにパッチムに母音を追加して発音していて思わず微笑。韓国で公開されるときは、字幕が付いてしまうんだろうなあ。(^^;

 彼女の韓国語台詞で「はんぐる・まる 한글말」というのが出てきた。「韓国語 はんぐん・まる 한국말」の言い間違いか、それとも「ハングル語」のつもりで「はんぐる・まる」と言ったのか。私の空耳アワーかも知れないけれど、あの箇所は修正した方がいい。韓国公開時「はんぐる・まる」と聞き取れてしまった韓国人はきっと悲しむ。
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by seochon | 2007-05-16 00:22