シネマコリアの代表が、韓国映画と格闘する日々をつづります


by seochon
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韓国映像資料院&在外同胞映画祭

 今回、訪問した施設のうち、韓国映像資料院について、ご紹介いたします。

 韓国映像資料院は、日本の東京国立近代美術館フィルムセンターに相当する施設で、フィルムや映像関係資料の収集・保管・活用をしています。もともとは江南の「芸術の殿堂」内にあったのですが、今年の5月、ワールドカップ競技場の近くにあるデジタル・メディア・シティ(DMC)団地内に引っ越しました。URLは

http://www.koreafilm.or.kr/

です。最寄りの駅は一応、地下鉄6号線の「ワールドカップ競技場」駅なのですが、歩くには遠く、タクシーが捕まえにくい場所なので(今回、なぜか激しく乗車拒否にあいました)、タクシーで行くなら、一つ手前の「マポ区庁」駅か、一つ奥の「スセク」駅から乗った方がいいんじゃないかと思います。韓国映像資料院は「文化コンテンツセンター」の中に入っています。まずは、文化コンテンツセンターを目指し、建物が見つかったら、その中の韓国映像資料院を探すという段取りになります。ちなみに、HPのトップページに文化コンテンツセンターの全景が紹介されていて、どこかの公園の中にこの建物一つだけがあるように見えますが、実際には周りに高層ビルが建っていて、遠目からはこのようには見えませんので、探す際はご注意下さい。

 韓国映像資料院は建物の地上5階+地下2階を使っていまして、2階にマルチメディア映像資料室があり、ここでDVDや資料を無料で参照することが出来ます(一部有料)。数字だけ紹介しますと、韓国内でリリースされた全ての映画関連DVDが8,500タイトル、VHSが3,200タイトル、図書が3,500点、論文1,700点、シナリオ13,500点といったところです。DVDは個別ブースで見ることもできますし、申請すれば10人くらいで一緒に見られる鑑賞室で見ることもできます。韓国映画のシナリオがずらーりと並んでいる書棚はなかなか壮観でした。『シネ21』ほか韓国の映画雑誌も当然すべて完備。

 地下には、商業映画館と遜色ない設備を備えた、300席と150席のシネマテーク用のスクリーンが2つ、会議などでも使えるよう机を入れた上映スペースが1スクリーン、合計3スクリーンがあります。ただし、これまで韓国映像資料院で開催されてきた古典映画上映会は今でも「芸術の殿堂」のほうで開催されていまして、新設された3スクリーンはまだ本格稼働していません。ちなみに、建物の1階には韓国映画博物館とアートショップができる予定ですが、これも来年4月オープン予定。新しい韓国映像資料院、実はまだ試運転中という感じで、完全な形でオープンするのは来年5月になるようです。こっそり(?)教えていただいた情報によると、開館記念上映は金綺泳(キム・ギヨン)特集になるようです。金綺泳は1960年代を代表する名物監督で、ポン・ジュノ&パク・チャヌクあたりも非常に高く評価している人物です。先日、発売されたチャヌク本にも金綺泳についての記述が出てきています。彼の代表作『高麗葬』(1963年)は、今年の東京国際映画祭で上映されますので、ご覧になってみてください。姥捨て伝説にもとづくお話しです。『楢山節考』をちょっと思い出しますね。

 話しが脇にそれましたが、韓国映像資料院、完全な形でのオープンは来年5月。それ以降は、(1)シネマテーク、(2)マルチメディア映像資料室、(3)韓国映画博物館の3点セットがフル稼働します。シネマテークの運用法はまだ確定してないようでしたが、希望としては、決まった曜日だけの限定上映ではなく、一週間フル稼働させる形の運営を考えているようです。新作公開映画だけでは物足りない!、ちょっと韓国映画について調べ物をしたい!という方は一度訪問してみると面白いと思います。

 ところで、来月、10/3~7の日程で、この韓国映像資料院のシネマテーク、2スクリーンをメイン会場として「在外同胞映画祭」が開かれます。

http://www.coreanfilm.net/

 こちらに日本語の紹介記事が載っていますが、『渡り川』の金徳哲監督の新作『川を渡る人々』、今、日本でも公開中の松江哲明監督の『童貞。をプロデュース』、『ウリハッキョ』などが上映されます。シネマコリアで上映した『まぶしい一日』、『けつわり』、『青~chong~』も上映されますよ。あと最近個人的に応援させていただいている河真鮮(ハ・ジンソン)監督の『URINARA 祖国 -母のまなざし、息子の声-』も、この映画祭の一環として国会で(!)上映、その後、金徳哲監督、『送還日記』のキム・ドンウォン監督なども交えたセミナーが開かれます。日程的に釜山国際映画祭の前半と被りますが、ソウルからKTXで釜山へ、という方は、ちょっと途中下車して、在外同胞映画祭と韓国映像資料院の最新設備を楽しまれるのも、グッド・チョイスだと思いますよ。
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by seochon | 2007-09-21 03:19