シネマコリアの代表が、韓国映画と格闘する日々をつづります


by seochon
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

映画から元気をもらう

 例年、シネマコリア開催直前2ヶ月は何もスケジュールを入れないようにしています。原稿依頼もシネマコリアの広報に役立つもの以外はほとんどお断り。規模は小さくとも、それくらい集中しないと処理しきれないんですね。

 この土日、スケジュール通りいけばシネマコリア関係の仕事を黙々とこなしているはずだったのですが、上映作品が一本飛んで諸々の作業が頓挫してしまったので、急にやることがなくなってしまいました。(^^;

 やっぱ暇なときは映画を観るに限る!

 というわけで、久しぶりに映画をハシゴしてきました。

 チョイスしたのは、ドキュメンタリー『エマニュエルの贈りもの』とKAFS作品『映画館の恋』。当初は『映画館の恋』だけのつもりだったのですが、予想外に早起きできてしまったので、ついでに観た朝一のプログラム『エマニュエルの贈りもの』が意外な掘り出し物でした。

『エマニュエルの贈りもの』

 ガーナでは、人口の10%が障害者。驚くべき数字ですが、幼児期の保健衛生に問題があるらしい。障害者は下等市民と見なされ、不吉なものとして遠ざけられ、王宮に足を踏み入れることも許されず、生きて行くには施しを受けるしかない。最近よくアフリカものの映画を観るのですが、確かに道で物乞いをしている障害者がよく出てきます。『ツォツィ』なんかもそうでした。

 そんな障害者が忌み嫌われている国で、一人の青年が立ち上がります。右足に重度の障害を持ち、片足歩行しかできないエマニュエル。彼はアメリカの福祉財団に支援を求め、マウンテンバイクを送ってもらい、それに乗ってガーナ縦断自転車旅行に旅立ちます。そして、彼のひたむきな思いはやがて人々の偏見をくつがえし、国家をも動かしてしまいます。

 この映画の優れている点のひとつは編集です。ドキュメンタリーの中には編集?なんじゃらほい?状態の作品が結構ありますが、この映画はちゃんと見る人の事を考えて編集されています。テンポが良く、リズミカル。特に前半、ガーナ縦断旅行から渡米、足の手術を受ける辺りまでの流れは見事で、ぐいぐいと引き込まれます。

 そして、何より主人公の青年エマニュエルのポジティブ・スピリットが心地よい。彼を見ていると、上映作品が一本飛んだくらいでグダグダ言ってる自分が(^^;アホに見えてきます。年に1回か2回、映画から元気をもらって、それが実生活に明らかにプラスの影響をもたらすことがあるのですが、『エマニュエルの贈りもの』は僕にとってそんな作品でした。

 あと、先にも書いたように、ここのところアフリカものの映画を見ることが多いのですが、これまで見てて???だったものが、何本か見ているとだんだんとその理由が分かってくる。障害者が多い理由なんかもそのひとつかと思うのですが、見れば見るほどどんどん面白くなる。韓国映画にはまり始めた当初なんかもこんな感じだったなあと懐かしく思い出してしまいました。

 初心忘れるべからず。


 実は、今年のシネマコリア、当初、ドキュメンタリーの特集を考えていました。かなり面白い作品が揃っていたので。諸般の事情で途中で断念したのですけれど(こちらはオトナの事情ではないです^^;)、振り返ってみると今年の上映作品『ホリデイ』『青燕』『懐かしの庭』はいずれも実話がベースか、実際にあった事件を背景にした作品。意識して選んだつもりはないのですが、深層心理の部分でドキュメンタリーをやりたかった想いが、作品選定にも現れているのかなー、なーんて思ったりして。
[PR]
by seochon | 2007-07-08 18:26