シネマコリアの代表が、韓国映画と格闘する日々をつづります


by seochon
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

第3回京都ヒストリカ国際映画祭・リポート 前編

 11月26日(土)に日帰りで、京都ヒストリカ国際映画祭に行ってきました。名古屋から京都は時間をコントロールすれば、ドア・ツー・ドアでも2時間強程度で到着可能。また、新幹線を使っても往復交通費が1万円程度と、東京に比べて時間的にもコスト的にも近く、ふらっと行ける身近な街というイメージがあります。小学生の時から旅行といえば京都でしたので、心理的距離感が近いというのもありますね。

 映画祭のスクリーニング会場は、京都文化博物館、東映太秦映画村近くにある東映京都撮影所、松竹撮影所の三ヶ所。お目当ての『バトルフィールド・ヒーローズ - 平壌城』『ブレイズ・オブ・ブラッド - 雲を抜けた月のように』の上映&シンポジウムはすべて東映京都撮影所で行われました。

 JR京都駅で、嵯峨野線(山陰本線)に乗り換えて5つめの駅が太秦駅です。意外とこぢんまりとした駅舎でした。

a0101620_4144149.jpg

 有名な東映太秦映画村は、一つ手前の花園駅から太秦駅の間に位置しています。正門は花園駅側にあり、太秦駅側からは裏門(撮影所口)から映画村に入る感じになります。

a0101620_415561.jpg

 太秦駅から5分程歩くと、会場の東映京都撮影所に到着。こちらが東映京都撮影所に入ったところ。映画村の裏門(撮影所口)は、このすぐ右側にあります。映画祭の受付はテントにて。立命館大学の学生さんがボランティアでテキパキ働いてらっしゃいました。

a0101620_4151673.jpg

 この映画祭は、東映、松竹、京都府、京都文化博物館、そして立命館大学が共同主催しています。行政と産学が一体となって時代劇を盛り上げようと2年前から始まりましたが、今年から時代劇コスプレイヤーに人気の「太秦戦国祭り@映画村」と同時期に開催。また、映画の上映だけでなく、国内外から若手映像作家を招待し、京都撮影所のプロと一緒に時代劇の製作過程を学んでもらう「京都映画若手才能育成ラボ」、京都で製作することを条件とした企画コンペ「京都映画・映像企画市」といった若手支援・教育系のイベントも実施されており、既に一定の成果を上げているようです。

a0101620_4153163.jpg

 受付テントからスタジオ方面を見たところ。撮影所内に入れるなんて、なかなかないことで、ちょっとコーフンです。

a0101620_4154760.jpg

 上映会場は、こちらの東映社屋内にある試写室です。「京都の映画製作者に世界の歴史映画を学んでもらう」という企画意図もあって撮影所内の試写室で開催しているそうですが、一般の観客にとっては普段入れない撮影所や映画会社内を闊歩できるという珍しい特典付きの映画祭になっています。

a0101620_416583.jpg

 宣伝部や企画室を左右に見ながら廊下を歩き、階段を上がると試写室がありました(写真の右奥が会場の扉)。座席数は160席ほど。建物自体が古いので、最新のシネコンの設備とは比較できませんが、スクリーンはまずまず大きく、昔の映画館のレトロな雰囲気が残っているので、好きな人は好きな上映環境と思います。

a0101620_4163486.jpg

 到着後、ほどなくして開演。まずは『バトルフィールド・ヒーローズ - 平壌城』の上映です。上映前にゲストの舞台挨拶。ケータイで撮ったので小さくて誰が誰やら分かりませんが、左から脚本&プロデュース担当のオ・スンヒョン氏、同チョ・チョリョン氏、イ・ジュニク監督、そして通訳の方です。フラッシュがないせいか、服が紫がかって写ってますが、補正の技術もないので、ご容赦くださいませ。イ・ジュニク監督の登場に、おっかけファン(?)の皆さんから黄色い声援があがってました。

 ちょっとここで、上映について一言。

 今回、『バトルフィールド・ヒーローズ - 平壌城』はブルーレイでの上映でした。シネコンが次々とデジタル・シネマ化されていて、新作についてはもう35mmフィルムは作られていないケースもあると思われます。ですので、デジタル・シネマの設備がない公共のホールを使って開催される映画祭では、コスト面諸々考えるとブルーレイでの上映が妥当で、それはいいのですが、問題は字幕の入れ方。『平壌城』はシネスコ(2.35:1)の作品なのですが、スタンダード(4:3)の画面の上半分に映像を入れて、下半分の黒味の箇所に英語字幕と日本語字幕が入っていました。これをそのままスタンダードのスクリーンにプロジェクター投影しているので、映像の面積はスタンダードのそのまた半分とめちゃくちゃ小さい。やたら字幕ばかりが目立って映像が小さい、という異様な上映となっていました。こんな感じです。

a0101620_4171361.jpg

 韓国から届いた英語字幕入りの素材自体、映像の外側に字幕が入っていたとのことで、致し方ない面もあるかと思いますが、是非とも字幕は映像の中に入れていただいて、シネスコはシネスコ本来のサイズで鑑賞させていただきたいものです。実は、字幕が映像の外側に入っているため、本来のサイズで上映されないケースは最近、ちょくちょく目にします。コリアン・シネマウィーク2011の『テンジャン(味噌)』もそうでしたし、先日、映画館で見た劇場公開作品『ホワイト』もそうでした。ひょっとしたら黒味の部分に字幕を付けた方が読みやすいという配慮かも知れませんが、小さな画面で上下に黒味が付いた状態で上映が始まると、本当にがっかりします。繰り返しになりますが、「字幕は映像の中に、上映は本来のサイズで」を配給・映画祭の皆様にはお願いしたいと思います。

(つづく)


第3回京都ヒストリカ国際映画祭
http://historica-kyoto.com/
a0101620_4165790.jpg


[PR]
by seochon | 2011-12-07 04:29