シネマコリアの代表が、韓国映画と格闘する日々をつづります


by seochon
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イ・ボヒ in 『食客2 優しいキムチの作り方』

 今年はじめての韓国映画を鑑賞。

 作品は『食客2 優しいキムチの作り方』。

 冒頭、日本の首相の「キムチと焼き肉は日本の伝統料理です」という発言がきっかけとなって、キムチ発祥の国としての威信をかけてキムチ大会が開かれる、というくだりは、おいおい今時それはないだろう、と思ったものの…

 日本で活動する韓国芸能人が、“キムチ”を日本式(?)に“キmuチ”と発音しただけで「けしからん、きちんと“キmチ”と発音せよ」とバッシングされるお国柄。こういう設定も韓国では相当な説得力をもって迎えられているのだろうなと想像。めちゃくちゃ深読みするならば、日本の政治家の“妄言”に対する反応を戯画化したものと捉えることもできるのかも。(^^;

 それにしても最近の韓国映画には何らかの形で“日本”が登場することが多い。韓国映画に出てくる日本ネタについて、双方の認識ギャップが埋まらないことを批判する向きもあるけれど、映画を通じて韓国を知る、という立場からは、こういったギャップは「俺たちからはお前たちはこう見えているぞ」というシグナルで、とっても面白い。溝が埋まる方向を期待しつつも、完全に埋まってしまったら逆に面白くないぞ、と思ったりもする。

 映画の冒頭では、ちょっと身構えてしまったものの、作品そのものは、典型的なコリアン・スタイルの家族もの。キムチ大会に出場した姉弟と、その母親の和解を軸に、コメディ・リリーフの脇キャラ、親子の情でしっとり泣かせる脇キャラが登場。笑わせ、泣かせ、最後はハッピーエンド。王道に乗っ取った作品だけに安心して見てられます。中でも、老母とソン・ジルのサイド・ストーリーには思わずホロリ。

 ところで、主役の姉(キム・ジョンウン)&弟(チング)の母親を演じている女優。非常な貫禄があると同時に、えも言われぬ気品を漂わせています。「なんかどこかで見た顔だけど、思いだせんなー、誰だろう?」と2時間気になりっぱなし。そして、最後のエンド・クレジットで確認してみると…



イ・ボヒ 李甫姫


 えーーーーーーっ!!!

 あの1980年代、韓国映画界を席巻したイ・ボヒですかー!

 イ・ジャンホと組んで、『一松亭の青松は』『寡婦の舞』『馬鹿宣言』『膝と膝の間』『外人球団』『旅人は休まない』を生み出したイ・ボヒですかーー!!

 そんなーーー!!!

 HPみても、予告編見ても、どこにもイ・ボヒが出てるなんて書いてないよーーー(涙)

 彼女が出演していると、ちゃんと告知すれば、観客が100人は増えるよーーー(弱気)

 うぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 と、映画館の暗がりの中で一人、コーフンしておりました。^^;


 韓国映画が日本で公開されるようになった1980年代。イ・ボヒやイ・ミスクに魅せられて韓国映画ファンになった日本男児は多いはず。その後、いったん引退し、イ・ミスクは1998年の『情事』でスクリーン復帰。イ・ボヒも同年の『A+生』に脇役出演していたのは知っていましたが…。

 イ・ボヒの出演作が日本のスクリーンにかかるのは、『旅人は休まない』以来のこと。

 奥さん、これは“事件”ですよ。


 それにしてもイ・ボヒ。1959年生まれだからもう50代。最近は主にテレビドラマで活躍しているようだけれど、往年の銀幕のスターとしての貫禄は隠しようもない。顔立ちからして、やっぱり最近の女優さんとは違うんですよ。昨年末は高峰秀子が亡くなったけれど… キム・ジョンウンとイ・ボヒを比べるのは、最近の女優さんと高峰秀子を比べるようなもの、とでも表現すれば、お分かりいただけましょうか。

 新年一発目のサプライズでございました。


『食客2 優しいキムチの作り方』
 1/8(土)~1/28(金)東京・K's cinema
 1/8(土)~1/21(金)名古屋・シネマスコーレ
 http://www.ayapro.co.jp/
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by seochon | 2011-01-21 02:09